まずは必ずボンジュール
店に入るときも人に声をかけるときも、ボンジュールなしは失礼だとされる。冷たい接客の話の大半は、ここから始まる。先に挨拶してから用件を言うだけで、やり取りが変わる。
フランスの通貨、TGV、チップ、ベストシーズン、旅の実践アドバイス。CDG到着直後からつながるeSIMの使い方も。
フランスが世界一の観光客を集めるのには理由がある。パリだけで美術館、カフェ、街歩きに一週間つぶせるし、首都を出ればプロヴァンスのラベンダー畑、ノルマンディーのD-Dayビーチ、アルプスのスキーリゾート、ボルドーとブルゴーニュのぶどう畑が待っている。
この国は急がない人に優しい。地方間は飛行機よりTGV。長いランチを惜しまず、フランス語を少し覚える。会話の前にボンジュールを一言添えるだけで、相手の態度がはっきり変わる。
そして食事は脇役ではなく、この国の本体だ。朝のマルシェ、焼き立てのバゲット、昼に地元の一杯、二軒に一軒あるパン屋。美術館をもう一枚買うより、こちらのほうが旅を豊かにする。地方ごとに食べる。ノルマンディーはバターとシードル、プロヴァンスはピストゥとロゼ、南西はカスレ、発音できない村の黒板に書いてあるもの。
初めてならパリ+地方ひとつ。ベストヒットを駆け抜ける旅ではない。首都に四泊、それからTGVで遅い土地へ——リヨン、ボルドー、ロワール、コート・ダジュール。フランスはチェックリストではない。急ぐのをやめた瞬間から、うまく回り始める。
基礎知識
旅人のコツ
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店に入るときも人に声をかけるときも、ボンジュールなしは失礼だとされる。冷たい接客の話の大半は、ここから始まる。先に挨拶してから用件を言うだけで、やり取りが変わる。
ルーヴル、オルセー、エッフェル塔の行列スキップ券は、夏だと数日前に売り切れる。公式サイトで取れば、何時間もの列を横目に歩ける。
名所の目の前で写真付き・十ページのメニューは観光客向け。二本横の通りへ入り、黒板に数品だけの店を探す。そこで厨房は本当に料理している。
パリの半分はまだ8月に街を出る。近所の店も一ヶ月閉めることが多い。日曜は通年静かで、朝のパン屋以外はほぼ動かない。美術館の日とピクニックの買い出しは、このリズムに合わせるほうが楽。
路上で「列を飛ばせる」と売る人は詐欺。ルーヴル、オルセー、ヴェルサイユ、エッフェル塔は公式で取り、QRをスクショし、門の外でストラップを下げた人は無視する。
OuigoはTGV InOuiと同じ高速線路を使い、航空会社のような追加料金を取る。手荷物サイズは厳しく、カフェ車両なし、チケットはスマホ専用でSNCFの券売機では出せない。路線によってはマルヌ=ラ=ヴァレやCDG発。払う前に駅名を読む。普通の指定席TGVで、荷物をちゃんと持てるのはInOui。
Ouigoの一部はリヨン駅やモンパルナスではなく、マルヌ=ラ=ヴァレ=チェスィやシャルル・ド・ゴール発。所要時間は同じに見えるが、ディズニーランド駅までのタクシーは別物。払い戻し不可の運賃を確定する前に出発駅を確認し、チケットにChessyとあれば一本早いRERを確保する。
フランスの薬はスーパーの棚ではなく、pharmacieのカウンターの奥。ネオングリーンの十字を探し、成分名を言えば、薬剤師が現地の同等品を出してくれる。
パリの公園は、どこでもピクニック芝生というわけではない。pelouse au repos の札は芝生休養中。リュクサンブール公園の指定エリアか、座ってよい公園を使う。
よくある質問
少しあると、想像以上に楽。先にボンジュール、それから切り替える。駅と美術館は英語があるが、村のパン屋にはない。メニューはモバイルデータの翻訳で足りる。SIMロック解除済みのiPhone XS / Pixel 3 / Galaxy S20以降なら、空港SIMを買わずeSIMで動く。
地図、翻訳、SNS、配車で1日1〜2GBが目安なので、10GBあれば一週間は余裕。動画配信やノートPCへのホットスポットなら、20GBか無制限を。
空港のSIM売り場は割高で、長距離便の到着後は列になりやすい。eSIMは出発前に入れておけば着陸と同時に起動し、ゲートですでにオンライン。どこにも寄らなくていい。
大丈夫。フランスはほぼ全国で高速4G、5Gも広がっており、小さな町やTGV沿線もつながる。たまに圏外になるのは、アルプスとピレネーの深い谷くらい。
プラン次第。フランス単一国は国境で止まる。欧州広域プランなら、1枚のeSIMで数十カ国。複数国を回るなら、広域のほうが安いことが多い。
eSIM プラン
TGVの予約、パリメトロ、美術館の予約確認——フランスではモバイルデータを常に使う。プリペイドeSIMならシャルル・ド・ゴール到着と同時につながり、ローミングの不意打ちも、SIM売り場探しもない。
翻訳、直前のTGV空席、レストラン予約は全部スマホの中。出発前にeSIMを入れておけば、CDGを出た瞬間からRERを探し、ホテルに連絡し、今夜の予約を開ける。地味だが、旅が楽になる部分だ。